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世界中のエンジニアの1人として、時代の変化に合わせた働き方が必要

コト 2020.05.29 by G-lip E 編集部

リモートワークにキャッシュレス、5Gや自動運転と、あらゆる場面でIT化が進む社会、それに伴い需要が高まるエンジニアという仕事。IoTやAIが進み続ける中で、エンジニア自身の働き方も変わっていくのでしょうか?

 

前編に引き続きタレント×エンジニアという二足の草鞋で活躍するパラレルワーカー・池澤あやかさんに、これからのエンジニアの働き方を通じて、ビジネスパーソンとして”大切にするべきことは何か”をおうかがいします。

そこには会社員、フリーランスという枠にとらわれない「仕事に対する柔軟な考え方」がありました。

 

〈インタビュアー:イノウエ〉

IoT・AIで変化するビジネス社会、エンジニアの働き方はこう変わった

イノウエ

時代背景的にもエンジニアの需要が高まっていると思いますが、池澤さんがコードを書き始めた頃と、現在では環境が変化しているんでしょうか。

池澤さん

私が始めたころは、もっと気軽にエンジニアに挑戦できるような空気感だったんですけど、今は少しハードルが上がってるような印象ですね(笑)。
0からスタートするために覚えなければならない知識もすごく多くなっていると思います。

名前: 池澤 あやか(いけざわ あやか)1991年7月28日 大分県に生まれ、東京都で育つ。慶應義塾大学SFC環境情報学部卒業。2006年、第6回東宝シンデレラで審査員特別賞を受賞し、芸能活動を開始。現在は、情報番組やバラエティ番組への出演やさまざまなメディア媒体への寄稿を行うほか、フリーランスのソフトウェアエンジニアとしてアプリケーションの開発に携わっている。著書に『小学生から楽しむ Rubyプログラミング』(日経BP社)、『アイデアを実現させる最高のツール プログラミングをはじめよう』(大和書房)がある。

イノウエ

何か1つのモノを作るときに必要な知識が、複雑になっているということですか?

池澤さん

複雑になってますね。Webサイトでもスマホアプリみたいにスムーズな動きを再現するためには、裏では相当な知識が必要だったり、UI/UXも意識しなければならない。でもその反面、今はいろいろなことを自動でサポートしてくれるツールも増えてきているんですよ。

イノウエ

プログラミングのサポートですか…?そのサポートしてくれる内容が、始めた頃と変わったなと感じるポイントでしょうか。

池澤さん

そうですね。タイプミスの修正とか、インデント(コードの文頭に空白を挿入してプログラムの構造を明確にすること)を自動でやってくれたり、バグが出そうなところをアラートが教えてくれたりします。そういう面ではプログラミングも自動化が進んできていますね。

イノウエ

なるほど、さらに自動化が進めば、エンジニアの仕事も大きく変わりそうですね。

池澤さん

いきなり変わることはなく、徐々に変化していくと思いますね。なのでエンジニアも状況をしっかり掴みながら、時代に合わせて自分が変化することが大切だなと思います。

フリーエンジニアとして働くには、自分は”どうなりたいか”決めた方がいい

イノウエ

これからエンジニアを目指される方は、どんな言語から覚えるべきでしょうか?

自分が作りたいモノ(製品)によって学ぶべき言語も変わってくるんでしょうか。

池澤さん

そうですね。例えばアプリを作りたい人はアプリを作るための言語を書けないとならないし、Webを作りたい人はWebの勉強もしなければならない。システムを作りたい人はシステムの勉強も必要だったり、プログラミングといっても目指すものによって学ぶ方向性も変わってきます。

イノウエ

そうすると自分が何を作りたいのか、何をやりたいのかを明確にすることが重要なんですね。

池澤さん

はい、でも最初は目に見えるもの、例えばアプリやweb制作のほうが長続きするかもしれないですね。黒い画面でコマンドを走らせて文字列が返ってくる、という作業よりは”やった実感”があると思います(笑)。

イノウエ

自分がやったことがダイレクトに返ってくるという感じですね。

池澤さん

そうですね。それがエンジニアにとって”最初のやりがい”につながると思います。

イノウエ

池澤さんの場合、タレントのお仕事をしながら副業としてエンジニア業をする、または逆に企業でエンジニアとして働きながら副業でタレント活動をする、という選択肢もあったと思います。なぜ生業を1つに絞らなかったのでしょうか。

池澤さん

実は大学卒業後に就職することも考えたんですけど、当時のWeb制作のバイトで、1か月程の短期で制作して納品するような仕事をやっていた時に、その仕事が”自分1人でやっている感”がとても強かったんです。

イノウエ

制作から納品まで自分の手で携われる達成感ですね。

池澤さん

そう、でもインターンでお世話になった会社では”部品の一部を作る”ような、Web制作の仕事が多くて、もちろん組織としての働き方には魅力やメリットもあると思うんですけど、当時の私は「全部自分でできる!」と思っていたので、それなら企業に就職するのではなく、フリーランスとして全ての仕事を自分で受けたいという気持ちが強くなって、この働き方を選びました。

イノウエ

中学生の頃からタレントとして活動されてきた池澤さんだからこそ、一部よりも自分で全てを手がけられる立場に魅力を感じたんですね。

 

池澤さん

それもあるかもしれません(笑)。あとはフリーランスのエンジニアはパソコン1台あれば時間や場所にとらわれない仕事であることが魅力的で、タレントをやりながら、エンジニアもやるとなった時に、どちらかの時間に融通が効かなければならないので、その点も都合が良かったんです。

イノウエ

確かに学生時代にエンジニアのバイトを選んだのも、時間と場所にとらわれないことが理由でしたよね。

池澤さん

そうですね。でも今はフリーランスに限らず、企業でもリモートワークのエンジニアは増えてきています。オフィスはないけど世界各国に社員がいて、いろいろな場所で自由に働くことができる魅力的な企業も増えているみたいなので、働きやすくなってきていると思います。

時代が変われば、環境も変わる それでも今の環境で生きる大切さ

イノウエ

エンジニアはフリーランスと会社員、どちらの方が多いんでしょうか。

池澤さん

私の周りではフリーランスは1割くらいだと思います。サラリーマンが副業としてエンジニアをしている人は結構多いですけど、私の肌感ですがエンジニア1本でやってる人のほとんどは会社員という印象です。

イノウエ

フリーランスの方は、割と少ないんですね。

池澤さん

そうですね、「エンジニアリングの技術が好き!」という人は、会社員のほうが働きやすいかもしれないです。フリーランスだと営業や経理といった仕事も増えてしまったり、例えば請求書を出して、案件を獲得したりと、雑務に時間を取られるよりは、技術に集中して向き合える会社員でやりたいという方が多いですね。

イノウエ

なるほど、会社員として働くエンジニア、フリーランスとして働くエンジニア、双方のメリットが自分に合っているかどうか、判断することで働き方が選べそうですね。

池澤さん

私は企業で務めたことがないので、会社員という働き方にはすごく興味があります(笑)。個人ではできないような大きなプロジェクトに関われと思いますし、エンジニアとしてのスキルアップにも繋がると思うんです。でもフリーランスだと、”空き時間に好きにやってた活動がいつのまにかビジネス化する”ってすごく多いんですけど、そういうのができなくなったら嫌だなという気持ちもあるんですよね。

イノウエ

今の池澤さんの時間の使い方では、フリーランスという働き方が合っているのでしょうか?

池澤さん

今はこのままでいいのかなと思います。でも時代的にも、最近ではコロナの影響で世界的にリモートワークへ移行が進んでいたりするので、こういう機会にもっと柔軟な働き方ができる企業が増えれば変わるかもしれないですね。

イノウエ

環境が変われば考え方も変わりますよね。

池澤さん

そうですね。オフィスの規模を小さくする企業も増えるのかなと思います。

イノウエ

まさに場所にとらわれない働き方が、企業に所属していてもできる時代ですね。

池澤さん

「会社員かフリーランスか」というよりも、今の自分が目指す働き方を、そのときの環境に合わせて柔軟に選んでいきたいと思っていますね。

まとめ

今、日本でも急速に進むリモートワーク。いずれオフィスという考え方はなくなっていくのかもしれません。何を目指してどう働くのか、社会と環境の変化に合わせて企業も個人も柔軟に変化していかなければならない時代です。

中学時代からタレントとして社会と向き合ってきた池澤さんは、エンジニアとのパラレルワークのなかで、働くことを楽しみながら時代を先読みしているのかもしれません。

 

<ライティング/Nao @nao8110_writer>

<編集/イノウエ>

<撮影/九鬼>

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