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ボイストレーナー鳥山真翔 第一印象で声は重要。ビジネスシーンで声が重要な理由

ヒト 2019.12.23 by G-lip E 編集部

多くのビジネスパーソンが利用するゴリラクリニックでは、利用者限定の各種セミナーを実施しています。
その中でも断トツの人気を誇る講座が「ボイストレーニング講座」。参加応募数は定員の3倍にもなり、ビジネスシーンにおいて声に悩みを持つ男性は意外と多いことがわかりました。
「第1印象で声は重要。でも声の悩みは思い込みが原因」そう言い切るのは、例のセミナーも務めるボイストレーナー鳥山真翔さん。
レコード会社・専門学校をはじめ、アイドルグループから著名人、企業研修まで2万人以上の声の指導を行った実績をもつ人気ボイストレーナーです。
今回は、鳥山真翔さんにビジネスパーソンの声についてお話を伺ってきました。

〈インタビュアー:ナルセ〉

声の悩みの大半は自分の思い込み

ナルセ

ビジネスセミナーはいつも人気で、こんなに悩んでる人が多いのかと主催している私たちも驚きましたが。講師の立場ではどのように感じました?

鳥山さん

企業研修でも「男性のみ」のレッスンはほとんど無いのでとても新鮮で、みなさんのヤル気がビンビンに感じられるし、超楽しかったです(笑)。

ナルセ

セミナー開始から、みなさんの声大きいかったですよね。

「え?悩んでるんだよね?」って感じるくらい。

鳥山さん

そうですね。今まで大勢のボイストレーニングしてきたけど、意識が変わると大体は解決しちゃうんですよ(笑)。男性は「改善したい」って意識が高いからすぐに治っちゃう。

ナルセ

僕も自分では「通りにくい声」って感じているんですけど。これも意識なんですかね。

鳥山さん

ナルセさんは良い声ですよ(笑)。耳障りでも、通らない声でもない。

もちろんテクニックや理論もあるけど、そこじゃないんです。どれだけレッスンを重ねてもダメなアイドルって本当に多いんですよ。イベント前日まで全然ダメ。でも当日、ステージに上がるとバーン!って生まれ変わるの。「出来ない」じゃなくて「やらなきゃいけない、出来る!」って思うことって何よりも大事なんです。

ナルセ

セミナー参加のみなさん、声出てますもんね。

あれも「改善する」って意識が強いからなんですね。

鳥山さん

フィジカルを鍛えても、脳がブレーキかけてたら力がでないから。「自分は声が低い」「自分は声が通らない」ってブレーキを外さないと、本当の力は出ないんです。

緊張している時、声が出にくくないですか?

ナルセ

出にくいです。決めなきゃいけないプレゼンの時とか、出だしから変な声になっちゃって、緊張が倍増していく感じです。

鳥山さん

緊張したときにありがちなやつですけど、「緊張している」と脳が感じて、身体が緊張して声が出にくくなるんです。

さらに、「声が変になってる」とか「相手に聞き返された」とか視覚や聴覚で感じてさらに脳が緊張を感じてしまう。緊張している声を聞く方も感じ取って構えるから。

ナルセ

営業職時代によく経験しました(笑)。まさに負の連鎖ですよ。自己暗示みたいな感じですね。

鳥山さん

「声が低い」って思っている人も多いんですけど、「低い雰囲気」なだけであって音程としては普通なことが多いんです。ナルセさんは「声が高い」って言われませんか?

ナルセ

言われますね。でもカラオケ行くと高い音域が出るって訳でも無いし…。

鳥山さん

そうでしょうね(笑)。正確には、キーは高くないんですけど「高い雰囲気の声」なんですよね。他人に「低いね」って言われたり、自分で「低い」って思い込んでいるだけなんですけど、それだと意識が「声が低い」と思ってるので、身体もついてこない。

ナルセ

では鳥山さんのレッスンでは、何を重視しているんですか?

鳥山さん

その人のマインドを変えることに1番時間を使いますね。世の中のボイストレーニングって何年も通うことが多いですけど、私のレッスンは多くても3回。もちろん、内容によってはもっと回数を行うこともありますけどね。

ナルセ

3回だけですか?音痴も治りますか?さすがに音痴は無理ですよね?

鳥山さん

音痴も絶対治りますよ(笑)。ただし、本人が「治そう」と思えるように導いてあげることが1番大事。そこだけは本人の気持ちだから、後の部分は私がお手伝いできますので自信を持って欲しいですね。

自分の声に違和感を持つ理由

ナルセ

自分の声に違和感を感じる人もいますけど、あれはなぜですか?

鳥山さん

その「違和感」を感じるときって、自分の声を録音したり、カラオケでスピーカーから聞いたりした時じゃないですか?

ナルセ

僕も自分の声に違和感を感じるタイプなんですけど、カセットテープに録音した自分の声を聞いた時に「誰これ」ってなりました。

鳥山さん

カセットテープ、昭和ですね(笑)。

違和感を感じる人ほど声がこもってるんですよ。ちゃんと発声していると、録音した声も普段の自分の声もまったく同じに聞こえるはずなんです。僕は、喋ってる声も録音した声も同じに聞こえてるから、嫌いと思うこともない。

だから、いい発声を学ぶことで、コンプレックスは解消できると思います。

ナルセ

それは、耳が悪いってことですか。

鳥山さん

耳が悪いって言うことは、持病とかでは無い限り関係無いんですよ。

耳は中が空洞になって喉までつながってるんですけど、喉で生み出した声が、ちゃんと耳まで響いてれば、ちゃんと自分の声が聞こえるんです。でも、そこまで響かせる方法を知らないと、耳から遠いところで鳴っている声を自分で聞いて不快に思っちゃう。

ナルセ

結構、その違和感を感じている人は多いんじゃないかと思うんですけど。

鳥山さん

圧倒的に多いですね。特に男性は多い。

ナルセ

発声方法なんて親から教えてもらうこともないし。

あるとすれば学校の音楽授業ですよね。でも学校の音楽教育では治らないですか?

鳥山さん

治らないでしょうね。こんな簡単なことなのに、知っている人がものすごく少ないと思います。僕は「鼻腔共鳴」という、声を鼻腔に響かせる発声を教えてるんですけど、これすら、「なんとなく鼻に響かせればいいよ」ぐらいしか知らない先生が多いので。子供の頃から知ってたらいいのにと思います。だから、義務教育で教えるべきですね。

ナルセ

学校でそんなこと習わないですよ。「頭のてっぺんから声出す」とか「腹から声出す」とかですもんね。

セミナーでも「そういう教え方する人、ほんと嫌い!」って鳥山さんが言った時、みんな驚いてましたね(笑)。

鳥山さん

「口を大きく開けて歌いなさい」とか、昭和的なノリ?

それを撤廃したいという思いが強いです。

ナルセ

僕はまさにその昭和時代の子どもだったけど、今の平成・令和の音楽教育も変わってないんですか?

鳥山さん

変わってないですね。そもそも教員自体減っているらしいですし、誰もやりたがらないですね。発声を専門に習得している人も少ないですからね。

ナルセ

そういうコツを知りたければ、鳥山さんのところで「美顔ボイトレ」を(笑)。

鳥山さん

ありがとうございます(笑)。「美顔」とネーミングしているので生徒さんは女性が多いですけど、課題感を強く持っている男性にたくさん来てほしいですね。

第一印象で声は重要

ナルセ

僕も営業職を経験して今はWebの仕事ですけど、それでもビジネスの様々な場面において、見た目と同様に声の第1印象って大切だと思うんですけど、どうでしょう?

鳥山さん

視覚・聴覚・嗅覚は初対面では重要ですよね。身だしなみに気を付ければ視覚・嗅覚はクリアできますけど、「声」はその人の性格や人となりが出ますからね。

人と会話やディスカッションする仕事の人はかなり重要だと思います。有名なケースでは海外の大統領クラスの要人は専門のボイストレーニングでレッスンをしているようですね。

ナルセ

そうなんですね。そういえば「英国王のスピーチ」なんて映画もありましたね。 大統領演説などは力強さや信頼感など演出するのは大切ですもんね。

鳥山さん

日本はスピーチの文化も無いし、ディスカッションの文化も無い。人の気持ちをスピーチで動かすということがないんですよね。実際は「声の印象」に大きな影響を与えられているんですけど、話法とか論法が上手いと思ってしまう。

ナルセ

営業職の時、練習するのは応酬話法とかで、惹きつける話し方とか発声の仕方なんて研修には無かったですね。僕はあまり声が張れないので大人数の空間で話すときは苦労しました。

鳥山さん

そうでしょうね。企業からの研修依頼の多くは販売部署や営業部署がある企業が多いです。ビジネスマナーの総合的な研修カリキュラムを用意している企業は多いと思いますよ。

ナルセ

多分、ほとんどの人が社会人になって初めて「声」の壁にぶつかるのは就職面接の時や、初めてお客さまの対応をする時、一番多いのは「電話応対」とかですよね。いづれも印象が大切な場面。

鳥山さん

そうです。その一期一会の中で信頼を勝ち取るんですから、「元気にハキハキと活舌よく」で言い訳がないですよね。もちろんダメってわけじゃないですよ?

でも、対峙する相手の地位や役職が高ければ高いほど「会話慣れ」しているし、人を見抜く洞察力もある。瞬時に相手の性格を見抜いていると思います。

ナルセ

そう考えると怖いですよね(笑)。

もしかして鳥山さんも、初めてお会いした時から僕の性格も分かったんですか?

鳥山さん

ああ、もう全部わかりますね。どんなセックスするか、みたいなことも(笑)。

ナルセ

わー、恥ずかしい(笑)。なるべく好青年を演じているつもりなんですけど。

鳥山さん

話し方にはもちろん性格が出ますけど、やはり声ですよね。

体調が良い時や、物事が好調の人は自信が声に出ます。優しい人・まじめな人も声で分かりますし、女性の場合は生理中の人もすぐに分かります。

お腹に力が入りづらいから、レッスンの時は気を遣ってあげないとね。

嫌われる声・好かれる声

ナルセ

たくさんのボイストレーニングをしていて、「苦手だな」って感じる声の人いますか?

鳥山さん

声って、その人のモノだと思うんです。だから苦手な声というのは無いかもしれませんね。みんな良い声だと思っちゃう(笑)。

でも、しいて言えば喉が苦しそうな話し方をする人は、治してあげたいって思います。

ナルセ

苦しそうな話し方って、どんな感じの人ですか?

鳥山さん

ざっくり言うと「関西弁」の方に多いですね。関西に行くともう「喉、痛い痛い痛い」って。

ナルセ

関西のテレビ局でたくさんお仕事しているって言ってませんでしたっけ?

大丈夫ですか(笑)。

鳥山さん

そうなんですけど、番組内でも「関西弁は喉に悪い」はウケが良いんです。

みなさん「それは確かにそやわ~」ってみんなおっしゃる(笑)。

ナルセ

ボイストレーニングを仕事にしているからこそ、喉に良くない声が苦手に感じるんでしょうね。でもなんで関西弁なんでしょうか?

鳥山さん

関西弁でも、大阪・京都・兵庫など地域によって違いますし、コテコテの関西弁である大阪でも地域によって違いはありますけど、母音を喉で押すような話し方になりやすい傾向が強いんですよね。

ナルセ

母音を喉で押す?「ですわ~」の「わあー」ってところですか?

簡単にイメージするとスナックのママみたいな。

鳥山さん

そうそう。「そやわ~」「ですわ~」とか、方言的に語尾を伸ばすことが多くて、しかもちょっと濁音のような発音で母音を伸ばすから、喉にあんまり良くないですね。

京都弁みたいに「はんなり」な感じなら喉も傷めないと思うんですけど。

ナルセ

明石家さんまさんは、声が枯れてもしゃべり続けますもんね。

風邪気味の場合なども喉傷めないように声を出すの控えた方が良いんですか?

鳥山さん

もちろん、咳などで喉を痛めていたら無理に発声しない方が良いですけど、風邪気味でも鼻腔共鳴で発声できれば、喉に負担をかけないですし声はしっかり出ます。

喫煙者とかお酒好きな人って声枯れているイメージですけど、飲酒自体が原因というわけでなく、飲み屋さんとかで間違った発声法のまま大きな声を出して会話したりで痛めてるんですよね。

ナルセ

ビジネスパーソンだと接待・忘年会・新年会・歓送迎会などが続く時期は、喉の管理も大切ですね。

まとめ

自分の声に悩みやコンプレックスを感じているビジネスパーソンはとても多いです。
声を出すテクニックは数あれど、最も大切なのは「声を届かせたい」「声は届く」という気持ちだということ。また人の表情と同じで、性格や体調などのコンディションをも伝えてしまい、相手はそれを敏感に感じ取れるんですね。
新社会人に限らず、ビジネスシーンには第1印象で決まってしまう瞬間は日常茶飯事。だからこそ、「声」に自己投資することは価値があるのかもしれません。

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